テレビとか映画とか: 2009年1月アーカイブ

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mAgic ガイドには「マッハ!」って書いてあったんだけどな。(実際、録画ファイルの名前もそうなっている。'09年01月10日01時24分-YAB-[映]「マッハ!」トニー・ジャー ペット.MPG'と・・・。何があったのか・・・(^^;)

まあ、でも、「深紅」で当たりだったよ。
なかなか面白い映画だった。

どういう映画かというと(ねたバレなので注意)、

小学生のとき一家四人を殺された女子大生・奏子が、その犯人(死刑確定)・都筑の娘・未歩と出会う。
自分と同い年だが、バーの女バーテンで、風俗嬢スカウトの仕事をしている男と結婚している未歩がどういった人生を歩んできたのか知りたい泰子は、自分の素性を隠して未歩と友人として付き合い始める。
未歩が、自分の父の罪を自分のことのように感じていることや、実は自分の父母が都筑から金をだまし取ったことが強盗殺人の原因だったことを知り動揺する奏子だが、未歩が幸せな結婚をしていると聞き、改めて憎しみの炎を燃やす。
しかし、実は未歩の夫は、家で暴力をふるうDV夫だったのだ。
それを知った泰子は、自分が都筑を殺すことができない代わりに、未歩にDV夫を殺させようと計画する。悪い奴を殺すことで、心の平安を得ようとしたのだ。
泰子の話を一度は一笑に付した未歩だったが、夫に受けた暴力が元で流産をしてしまい、そのことで夫の殺害を考えるようになる。そして、アリバイ工作への協力を泰子に依頼するのだ。
協力を約束した泰子だったが、どうしても未歩を憎みきることが出来ず、瀕死の夫にとどめをさそうとする未歩を止める。
結局、夫は死亡せず、犯人の姿も見ていなかったため未歩が捕まることはなく、未歩は夫と離婚し郷里へ帰る。泰子との別れを惜しみつつも旅立つ未歩。
その電車の中で、未歩は泰子の本名で登録された携帯のアドレスを消す。実は未歩は泰子の正体に気づいていたのだ。
同じように、泰子も未歩の名前をアドレス帳から消す。そして、かつて自分の家族が殺されたことを悟ったときに、大人たちを心配させまいと鏡の前で練習した笑顔と同じ笑みを浮かべ、街を歩いていく。

・・・という話なんだな。

ややこしい心理描写のあるサスペンスですよ。

俺は基本的に「心理描写にばかりこだわる暗い日本映画が嫌い」なんだけど、この映画はよかったな。今時の日本映画は本当によく出来ている。
つか、俺らが中~高校生から社会人になった頃までの日本映画が極端に面白くなかったって感じか(ああ、団塊世代の若手監督の時代だな・・・)。

まず良かったのは主演の内山理名。良い!
いや、ほんまに良い女、いや、良い女優になったね。結婚したい。(笑)

なんか、内山理名というと、主役の女の子の小憎らしい敵役というイメージが強かったんだけど(だから、正直あまり好きではなかったんだけど)、この映画での、「強さと弱さを複雑に併せ持った」難しい女子の役を、見事に演じ上げているよね。
もっと売れて良い女優だと思うけど、TVとかであまり見んよねえ。不思議。

最後の、水川あさみとの路上キスシーンもよかった。

あと、出演者で言えば、小日向文世と緒形直人が良かったね。

いや、まあ、小日向文世はほんとに「良い人」も「悪い人」も見事に演じられる役者だよね。今回はほんとに憎たらしい役。(殺されたけど)
相変わらずすばらしい。

もう一人、緒形直人。
これがまた意外に素晴らしかった。善良な(だけど融通のきかない)サラリーマンが、幼い子供も含めた家族皆殺しを行うシーンの狂気はなかなかだった。
思い詰めた顔で敬語でしゃべりながら殺人を犯す姿が怖ぇ~(^^;
「世界の中心で、愛をさけぶ」のTV版で、遺灰を撒きながら天を仰いで走る姿に幻滅していたのだが、ちょっと見直したなあ。

映画も、複雑に揺れる泰子の心をうまく表現する演出となっていたが、泰子が時々殺人事件が起こった過去をフラッシュバックするシーンの表現がちょっとなあ・・・
すげえ安っぽいの。わしゃ、NHK制作の安っぽいん学園SFドラマのワンシーンかと思っちゃいましたよ。

しかし、最後に未歩が泰子の正体を知っていたことを観客に明かすことで、実はこの物語が、泰子の憎しみの心が癒されていく過程を描いただけではなく、未歩の贖罪の姿を描いた物語でもあることを表現しているのも、なかなか憎い演出である。

ま、何はともあれ、内山理名萌え~・・・だな。

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