お店: 2003年11月アーカイブ

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わしは酒を飲むことに関してはあまりチャレンジャーではないので、怪しい店を開拓することはまず無い。

確かに、「力が入りすぎて、何をどうしようと思っているのかてんで解らないこの店の造りが好きだ!」とか、「妙な方向に凝っていて、苦笑いの種にしかならないようなサービスが最高だ!」とか、「店長の異常人格者ぶりに魅力を感じています」・・・などという人もいるだろう。 が、わしは違う。酒を飲み、旨い肴(アテ)をつまみながら、目の前に座らせた後輩に説教をし、やがて世界を語るのが好きなのだ。ただ、それだけが好きなのだ。
だから、例えばの話、店の人間の存在感が大きいとこなんかはあまり好きではない。店の人間が怪しい動きをしたりすると、俺の話を聞くべき後輩の注意力が散漫になっちゃうじゃんか!!

つーことで、わしゃぁ、至極普通の居酒屋が好きなんですが、今年の7月20日のこと。夜遅くから知人と南観音あたりで飲もうという話になって、店を探しつつ自転車で走ってたら、いつの間にか江波線の電車通りまで出ちゃって、その電車通りに面した舟入南町電停の近く(サンデーサン沿いね)でついに怪しげな店に入っちゃった。

店の名前は「萬年亀 舟入店」。
・・・って、チェーン店かよ?でも、余所では聞いたことないで。福岡に萬年亀酒造って日本酒の蔵元があるみたいだが、それとは全然関係ないよな。焼酎キープさせられたもん。

この店、何が怪しいって、まずはその造り。ガラガラガラって引き戸を開けて入ると、いきなり座敷オンリー。全面畳敷き。カウンターがあって、その向かいに小さく仕切られた座敷があって・・・なんて「普通の造り」の居酒屋を想像してたらアウトっ!
「カウンターで軽く飲んで帰ろうと思ってたのに座敷かよ・・・」と思いつつ靴を脱ぎ、大広間が衝立で仕切られただけの席へ。
すると、奥には黒いアップライトピアノが!
予想外の展開。まるで、田舎の家に帰ったような錯覚をおぼえる・・・。「うちも、お客さんを通す仏間に、妹のピアノをこれ見よがしに置いていたよな。」

で、なんと、このピアノを、黄色い怪しげな作務衣を着て入り口辺りで常連客と話し込んでいた、この店の大将が弾くのである。客のリクエストに応えてね。なかなか上手なのだ。
いやん、もう。怪しすぎるわっ、この店。

いや、まあ、店主がピアノを弾いてくれる店も、そりゃ、世の中に沢山有るんでしょうが、居酒屋で、作務衣着た頭の薄い大将がいきなりだぜ。ちょっと度肝を抜かれました。

実はこの店、働いているおばちゃん全員の頭がチーター(水前寺清子)カットだったり、怪しさのてんこ盛りなんだけど、そこいらの話はまたいつか。

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