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小学生のとき一家四人を殺された女子大生・奏子が、その犯人(死刑確定)・都筑の娘・未歩と出会う。自分と同い年だが、バーの女バーテンで、風俗嬢スカウトの仕事をしている男と結婚している未歩がどういった人生を歩んできたのか知りたい泰子は、自分の素性を隠して未歩と友人として付き合い始める。未歩が、自分の父の罪を自分のことのように感じていることや、実は自分の父母が都筑から金をだまし取ったことが強盗殺人の原因だったことを知り動揺する奏子だが、未歩が幸せな結婚をしていると聞き、改めて憎しみの炎を燃やす。しかし、実は未歩の夫は、家で暴力をふるうDV夫だったのだ。それを知った泰子は、自分が都筑を殺すことができない代わりに、未歩にDV夫を殺させようと計画する。悪い奴を殺すことで、心の平安を得ようとしたのだ。泰子の話を一度は一笑に付した未歩だったが、夫に受けた暴力が元で流産をしてしまい、そのことで夫の殺害を考えるようになる。そして、アリバイ工作への協力を泰子に依頼するのだ。協力を約束した泰子だったが、どうしても未歩を憎みきることが出来ず、瀕死の夫にとどめをさそうとする未歩を止める。結局、夫は死亡せず、犯人の姿も見ていなかったため未歩が捕まることはなく、未歩は夫と離婚し郷里へ帰る。泰子との別れを惜しみつつも旅立つ未歩。その電車の中で、未歩は泰子の本名で登録された携帯のアドレスを消す。実は未歩は泰子の正体に気づいていたのだ。同じように、泰子も未歩の名前をアドレス帳から消す。そして、かつて自分の家族が殺されたことを悟ったときに、大人たちを心配させまいと鏡の前で練習した笑顔と同じ笑みを浮かべ、街を歩いていく。