俺は基本的に「来るものは拒まず、去るものは追わず」だ。何もかも。
去るものを無理に追って気持ちを変えさせることに成功したとしても、それは既にそこに無理があるわけで、良好な関係は近いうちに再度崩壊するだけだろう。
相手の去る理由が理不尽なものであれば尚のことだ。
モンスターカスタマーという言葉がある。
ま、文字通り「化け物顧客」のことで、要は「理不尽な無理難題を吹っかけてくる顧客」のことなんである。
例えば、日経ITproの記事に載ってる例だと、「競合相手に開発プロセスを監視させると言われた」とかそういうやつだ。
当然断ると、取引をやめるとか言い出す。これが典型的なモンスターカスタマーである。
そういう時はね、「はい。わかりました。ではやめます。」とやめてやればいいのだ。
去る者を追う必要はまったくないのだ。
あと、良くあるのが、「今回は予算がつかなかったので自分でやることにしたよ。だからやり方を教えて」って台詞。これを読んでいる人の中にも言ったことある人いるんじゃないだろうか?
正論を言うよ。
「予算が付かなかったってことは、会社が必要ないと判断したってことでしょ?」
「必要なことなのに予算を付けなかったのなら、それは経営陣の判断ミスでしょ?」
「"やり方を教える"ことにも工数が発生するのがわからない?下手すれば、自分でやるより工数かかるんですけど?」
「どうしてもやらなきゃいけないことだと思うのなら、もう一度予算を取れるようがんばるべきでしょ?」
「自分でやるにしても、そのやり方をレクチャーしてもらうのに金がかかるということをちゃんと上に説明しなきゃ。」
以上。
「何をケチくさいことを言ってるんなあ。今まで散々仕事出してきたやろ」なんて言うカスタマーには、「金がかかることをタダでやらせようというお前の性根の方がよっぽど"ケチくさい"んじゃ!」と正論をぶつけ、さっさと関係を断ちましょう。(笑)
「簡単に言うな!」と怒られるかもしれないが、そういうモンスターカスタマーというのはそもそも「人間的に問題がある」わけで、犯罪者の再犯率が一般人の初犯率よりも高いのと同じで、そのカスタマー(顧客)の脳みその具合とか、育ってきた家庭環境とか、そういうことで形作られた「性根」というのは、こっちが正論を言ったところで治癒するようなものではないのだ。
モンスターカスタマーだって、ずっと付き合っていれば良い人になるかも・・・なんて甘い期待を持たないほうがいい。
嫌なやつはいつまでたっても嫌なやつなのだ。良好な関係が築けているのも、相手の態度が変わったわけではなく、たまたま相手が「無理難題をふっかける必要がない」余裕のある状況なのか、あなたが無理難題を押し付けてこないよう(意識的には無意識にかは別として)うまく相手をハンドリングしてるかのどちらかである。
決して相手が、「今までの俺の考え方は間違っていた!」と気づいて変わったわけではないのだ。
一度でも、「この人、ビジネスマンとしての常識がないなあ」とか「無茶な要求する人だなあ」と思った相手というのは、すんなり切ってしまうに限る。
ろくでなしとうまく付き合うパワーを、別の方向に向けたほうがよっぽど良い。
で、今、何故に敢えてこういう事を書いているかというと、こう IT 不況が続くと、ついついそういう「敢えて関係を断った理不尽な客」にも「仕事ないっすか?」なんて声をかけてしまいそうになる弱い俺がいるからである。(笑)
いかん、いかん。
そんな、「乞食に金をねだる」ような恥ずかしい行為は絶対にいかんのである。
食えなくなったら、人手不足という運送業か居酒屋の店長に転身してでも、そういう「モンスターカスタマーに助けを求める」ことはしちゃいかん。
「そいつら」を増長させるだけだからね。
<追記>
今、おつきあいをさせていただいているお客様のことではないことを明記しておきます。
「俺のことだと思ったわぁ」なんていう恐ろしい誤解があるといけないので。(^^;
電気ウナギ的○○
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電気ウナギ的○○