男というものは、何故か無性に極道物、あるいはヤンキー物の漫画や映画を見たくなるものである。いや、ほんとに。
俺なんか、元暴走族とか元ヤンキーという連中が大嫌いで、そういうヤツらが「俺らも大人になったし、そろそろ落ち着いて・・・」とか「これからは嫁さんや子供のために真面目に働くっス」とか言うのを聞くと、まずはお前らが今まで迷惑かけてきた人たちに全員土下座して詫びを入れるのが先だろう、ボケが。元ヤンキーが人並みの生活をしようっつうのが甘いんじゃ、ボケぇ・・・とか思ってしまう人間だが、それでもヤンキー物は見たくなっちゃう。
で、今回見たのは「クローズZERO」である。
原作漫画そのものの映画化ではなく、原作の一年前の話で、原作のキャラが脇役でちょこちょこと出てくるような、こういう映画の作り方は大好きなのだ。何かさあ、映画と原作の間の空白を、自分の妄想で埋めていく作業が好きなのよ。
ということで、単純にこの映画は面白かった。
いや、もちろん、ツッコミどころはたくさんあるのよ。人付き合いが下手とか言いながら源治ってムチャ人の心を掴むじゃん・・・とか。人物像が中途半端なところ多数だし。
あと、乱闘の最中にヒロインが歌を歌うシーンが挿入されるんだけど、こんなの、何十年も前の日活アクション映画のノリだよなあ。ダサダサ・・・(^^;
でも、ツッこんじゃ駄目なわけよ。
こういう映画はね、斜め目線で見ちゃ駄目なの。(本物のヤンキーどもには無い)男同士の友情物語を単純に楽しまなきゃね。素直な気持ちで見れば、男にとっちゃ面白くないわけのない映画だ。マジ、マジ。
やっぱ、山田孝之は格好ええなあ。
不良映画に敵役で出るって聞いて、いったいどんな新境地を切り開くんだろうと思ってたけど、相変わらずの渋い山田孝之だったな。
本人には学校の頂点に立ちたいなんて欲は無いけど、病気の親友のためにそれを目指したり、貧乏なのにカツアゲとかに走ることなく、不良仲間たちとの賭け麻雀で小遣いかせぎをしている正直さとか、その他諸々、格好良い。
新境地なんか開かなくて良い。このまま「渋格好良い」山田孝之で居てくれたらそれで良いよ。
あと、桐谷健太も良いね。
ルーキーズで、あのヒゲにオールバックの助平大王を演じた桐谷健太が、この映画では芹沢軍団ナンバー2で、親友の芹沢を補佐するイケメン学生の役を見事に演じている。
いやあ、ほんとに、単純に面白かった。:-)
ヤンキー物が無性に見たくなった夜には、是非チョイスしてみていただきたい。
電気ウナギ的○○
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電気ウナギ的○○