先々週の金曜日である。
この日は嫁さんから許可が出たので(俺が好き放題に飲み歩いていると誤解している人がいるが、俺はいつも細かく嫁さんの許可を取って呑みに行っている(笑))、久しぶりに広島で飲んで車内泊して帰るつもりだった。
昼飯を食いながら、「今日は最初に蕎麦屋に行って、熱燗やりながら卵焼きつついて、それからざる一枚食ってちょっと腹を膨らませて街に出よう。くすくすくす」などと楽しみにしていた。
なのにである。
月曜日の昼から息子の学校の用事で帰らせてくださいと一ヶ月前からお願いしていたにも関わらず、火曜日が納期の作業を2つも金曜日の午後になってアサインされてしまったのである。
はぁ~・・・
おかげで金曜日の夜は 22時前まで残業である。なんだかなぁ・・・(^^;
しかし、残業が終わっても「今日は最初に蕎麦屋に行って」の思いが消えない。
でも、時間はもう 22時。十日市界隈の蕎麦屋はどこも開いてないし、岩国に帰れば 23時。なおのこと蕎麦が食える店は無いだろう。
いや、あった。あそこだ、あそこ。
ええ、通津駅から家とは逆の方向に車を走らせ、約20分後、俺は欽明路館(自販機コーナー)に立っていたのであった(笑)
いや、なんで「蕎麦屋のザルが自販機コーナーの天ぷらそばに」と思わなくもないが(笑)、もう、なんか蕎麦が食べたくて食べたくて(^^; 蕎麦ならカップ麺でもいいくらいだったんだけど、自分の手は一切かけず、「出された蕎麦」が食いたかったのよ、気分的に。
というか、ここで何度も天ぷらうどんを食べたけど、天ぷらそばは初めてだ。
まるで砂漠の中で水の自販機を見つけたように(笑)、俺は焦った感じで 300円を自販機に入れると、何度も「天ぷらそば」のボタンをガチャガチャと押した。一度押せばいいだけなのに。
数十秒後、取り出し口にがちゃんと音を立てて熱々の天ぷらそばが出てくる。
自販機から出てきたばかりの天ぷらそばは(天ぷらうどんも一緒なんだけど)、タレも天ぷらも麺の底なので、単なる「お湯に浸かった麺」にしか見えない。まったく食欲が喚起されることはない(笑)
しかし、麺を箸で底からすくい上げるように反転させてやると、まず(ほとんどが粉ばかりのかき揚げ)天ぷらが姿を表す。さらにかき混ぜてやれば、透明な「お湯」にタレの色が広がりスープになる。完成だ。
結論から言うと、「やっぱ自販機コーナーはうどんの一択やな」であった(笑)
ラーメンは麺がやわやわだし、蕎麦は麺が細く絡み合っているせいか、最初のうちは底の方の麺が固まっていて(そのため温められていなくて)妙にねっちょりと生っぽい(いや、茹で麺だし、生ってことはないんだけど、でも、口当たりはそば粉の塊である)。
まあ、そのうちその固まっていた麺もほぐれてきて、最後には「蕎麦が食いたい」という思いも、あの「自販機のそば」で満たされたのだが(笑)
また来週からしっかり働こう・・・。
こうして俺は強く生きていくのである。
電気ウナギ的○○
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