俺の愛銃になったのは、ファブリック・ナショナル社の上下二連銃。「FNブローニングC-3」だ。
銃身に「FABRIQUE NATIONALE HERSTAL BELGIQUE」と「MADE IN BELGIUM」の文字が。
そう、ファブリック・ナショナル社はベルギーの銃メーカー(かつてはベルギーの国営企業。現在はコルト社の傘下?)であり、1889年設立のそりゃあもう歴史のあるメーカーだ。
アメリカの天才的銃器設計者、ジョン・モーゼス・ブローニング氏とは親密な関係があり、特にブローニング氏がウィンチェスター社と決別した後は、ファブリック・ナショナル社が一番積極的にブローニング氏の設計を採用するメーカーだったようだ。
そんなブローニング氏の名前が付けられたこの散弾銃。
ブローニング氏は 1926年には亡くなっているので、FNC-3 の設計を実際に彼が行ったかどうかはわからないが、1922年にファブリック・ナショナル社で Browning Superposed という上下二連銃を設計したそうだから、そのスピリットを受け継いだ銃ってことなんだろう。
実際、何年にこの銃が作られたのかはわからないが、相当古い銃である。
俺の前のオーナーであるNさんはこの銃を山によく持って行っていたということで、細かい傷がところどころに付いているし、金属部品の端っこに少し錆らしいものが浮いているのも発見した。
そもそも、俺がこの銃の 5人目のオーナーだそうだ。それだけでも、この銃が相当古いってことはわかるだろう。
しかし、その古さもあまり気にならない。
古さを「味」に変えてしまう美しさのある銃だなと思う。
もともと、ファブリック・ナショナル社は高級銃メーカーだそうだ。
Nさんも「この銃は新品で 300万円してた高級品だから」としきりに言われていたが、実際、ちょっとググってみたら「ラーメン一杯 60円の時代に、FNC-3は 300万円で売られていた」という記述を見つけることが出来た。300万円というのは本当のようだ。
まず、金属部品の上に余すところ無く掘られた彫刻。
これ、手掘りなのである(笑)
さすが王国の元国営メーカー。王の威光を笠に着る監督官庁の役人たちに命じられるまま、ろくな食事や休憩も与えられずもくもくと彫刻作業を行う職人たちの姿が目に浮かぶようや(笑)
それに、古い銃なので「良い木を使っている」というのがある。
ギターとか、楽器もそうなんだけど、昔の方が(色々な規制もなく)良い木を使ってるんだよね。ウォールナットの木目も美しい。
というわけで FNC-3、大変気に入りました。
そうそう。頬付けもすごくしっくりくるのよ、この銃。
教習とかで使った銃はなんか頬付けがやりづらかったんだけど、FNC-3 はサイズが俺の身体に合ってるのか、ほんとに自然に頬付けの体制に入れる。
なんか嬉しくて、昨日は小一時間くらい、せまい書斎でひたすら頬付けの練習してたよ(笑)
電気ウナギ的○○
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電気ウナギ的○○