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「マクリーンの川」(ノーマン・マクリーン著)

shinoda (2020年6月21日 13:59)
Facebook でやってる『ブックカバーチャレンジ』3日目用に書いたやつ。(すっかり 2日目で止まってて、ほぼほぼ1ヶ月ぶりに書きましたわ(笑))

しかし、今まで読んだ本の中から 7冊だけ紹介というのは難しいですなあ。
「1冊だけ!」ならまだ「1冊だけなんて無理無理。適当にこれでも紹介しとくか」って開き直れるというか投げやりに行けるんだけど、7冊となると何か絞れそうで、実際は絞れなくて(^^;、悩むなあ。

で、3冊めの本は、ノーマン・マクリーン著「マクリーンの川」です。

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ブラッド・ピット主演の映画「リバー・ランズ・スルー・イット」の原作です。原題は映画と同じ "A RIVER RUNS THROUGH IT" 。「川は流れつづける」みたいな感じですかね?それがなんで「マクリーンの川」になるのか?
翻訳タイトルはあまり良いとは思わないです。(渡辺利雄氏による本編の訳は悪くないと思いますが)

「わたしたちの家族では、宗教とフライ・フィッシングのあいだに、はっきりとした境界線はなかった。」という一文から始まる物語は、モンタナ州西部の、マスが棲む渓流の合流点にある田舎街を舞台にした家族の話。マクリーンの自伝ですね。簡単に言い切っちゃうと、若くして死んだ弟の思い出話。

既に家族を持ち、妻と幼い子を愛し真面目に働く長男のマクリーン。家を出て、ゴシップ紙の記者をしながら酒と博打にのめり込む弟・ポール。そして二人が幼い時から、厳しく神の世界とフライ・フィッシングについて教えてきた牧師の父。家族を愛す母。

マクリーンは、世間的には「駄目な弟」と言われるポールが自分よりも両親の愛を多く受けていると感じています。ポールは、どうして自分は兄のようにきちんとした人生が送れないのかと悩んでいます。両親は二人の息子を平等に愛していますが、ふとした時に「出来の悪い子ほどかわいい」という思いが漏れてしまいます。

表面的には上手く付き合っているように見える家族ですが、少しずつ気持ちのすれ違いも起きています。

そんな中、父と息子二人でフライ・フィッシングに出かけた渓流で、ポールが「神のリズム」で大物を釣り上げたことで三人は高揚し、肩を抱き合い、また家族の絆を強めます。
しかし、三人で釣りに行ったのはこれが最後。翌年ポールは賭博でのいかさま行為が原因で非業の死を遂げてしまいます・・・という話。それでも変わらず川は流れつづけるってね。

あ、全部ネタバレしちゃった(笑)
でも、大丈夫です。俺、先に映画を観てどういう話なのか知ってから本を読んだけど全然面白かったですから。だって、7冊の本の中の一冊として紹介するくらいですからね。

映画で、まだ若かった頃のブラッド・ピット(美青年)が、渓流のキラキラとした水影の中で「神のリズム」でフライロッドを振る姿は、兄が見とれ「フライ・フィッシングをする弟は神に愛されている」と思ってしまうほどの美しさです。
先に映画を観て本を読むと、この美しい映像が読者の想像する画の中にいい具合に挿入されて面白さ倍増ですわ。

フライ・フィッシング好きはぜひお読みください(笑)。
フライ・フィッシングは神から与えられたものであり、遠くにフライを飛ばすために頭上で弧を描くようにラインを操るロッドの動きは「神のリズム」なのですぞ(笑)

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岩国在住。広島で働く超零細IT企業社長のいわゆる社長日記。
何か、酒と食い物のことばかり書いているようで・・・お察しのとおり、肥満体です:-)


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