6月に行った小郡(新山口駅界隈)で居酒屋に入るのに苦労したという話を書いたが、その後なんとか飲み屋の席に着くことができた。
それが「酒処 輪」である。
店の外の看板に「馬刺し」と「雁木」の文字を見つけた俺たちは、「馬刺し、いいねぇ」「雁木があるってことは、他の山口県のブランド酒もあるじゃろう」という思いで店の中を覗いてみる。長いカウンターの奥に常連っぽい親父が一人腰をかけているだけで空いているようである。
「(入っても)いいですか?」と店主に声をかけると、ものすごく申し訳無さそうな顔をされる。そこで気づいたが、カウンターの奥の座敷に 10人ほどの団体客が入っているようである。「ありゃ?空いているように見えたけど、ここもキャパオーバーだったか」とがっかりしたのだが、そういうわけではなかった。
店主が言うには「うちは 21時に閉めてしまいますがいいですか?」とのこと。時計を見るとまだ19時を少しまわったくらいだ。俺たちも秋吉台で行われるトレイルランの計測作業のために夜中の 3時にはホテルを出るので深酒をする気はない。「全然大丈夫ですよ」と答えると、店主もホッとしたような顔で俺たちを迎え入れてくれた。
店は店主とその奥さん(?)の二人で切り盛りしているようだ。奥さんの出で立ちから想像するに、この店のほかにスナックのような店のママさんをしているのではないか?そのため、21時に居酒屋は閉めて、その後はそっちの店を開けるのかな・・・と。
席に座り、生ビールをごくごくと一気に半分ほど飲み干したところでやっと人心地つくことができた気がする。
ただ、残念なことに「馬刺し」はすでに売り切れとのことだった。ああ・・・やっぱりこの小郡の夜はどこかうまくいかないな・・・(^^;
まあ、無いものは仕方ないので、「地鶏のたたき」「げそ天」「焼きししゃも」を肴にビール、そして日本酒をやる。
日本酒は、やはり山口県の酒を揃えているようだ。ただ、「東洋美人」「雁木」「五橋」「原田」などの名前が並ぶが、それらが大吟醸なのか純米酒なのかはわからない。「吟醸酒ですか?」とかいちいち聞くのもなんかグルメを気取っているようでいやだったので、俺は何も聞かず「東洋美人」を一合注文。
二銘柄くらいを一合ずつ頼んで同行しているN◎君と分け合おうと思っていたのだが、一合はコップ酒で出てきた(^^;
仕方ないので、N◎君は改めて別の銘柄を注文。お互い一合ずつコップ酒の冷酒をやって〆とした。ちなみに、吟醸酒やね、これ。
まあ、日本酒をもう一杯・・・という気持ちもなくはなかったのだが、実は「馬刺し」がなかった時点で俺の口の中は「焼き鳥口」になっていたのである。「輪」には残念ながら串焼き系のメニューはなかった。
N◎君に「もう一軒、焼き鳥食いに行こう」と耳打ちすると、俺たちは小一時間で「輪」の宴を終了。
店が21時までなので俺たちが気を使ってさっさと帰るのだろうと思った店主と奥さんに「すみませんねえ。ごめんなさい」と見送られ、俺たちは「入店できる焼き鳥屋」を探す旅に出たのであった。
電気ウナギ的○○
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