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「D列車で行こう」読了

shinoda (2023年12月15日 12:30)
途中まで読んで数ヶ月間放置していたのだが、最近また読書癖が戻ってきたので復活。読了した。

「D列車で行こう」(阿川大樹著)である。

廃線予定の広島県の第三セクター鉄道「山花鉄道」を存続させるために二人の熟年男性と、元部下の女性の三人が奔走する話・・・である。

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本屋で「お、D列車で行こうって、ジャズの名曲『A列車で行こう』からとったんか?ミュージシャンの話か?」と手に取ったら全然違う話だったんだけど(^^;、舞台が「広島県」ということだったので興味を持って購入した。

今の仕事に悩んだり違和感をおぼえていた元官僚、都銀の元支店長、その部下の三人がふとしたきっかけで「山花鉄道」が廃止されることを知り、その存続のために色々ビジネスを仕掛けていく話である。

タイトルの「D列車」の「D」はドリーム(夢)の「D」であろう。作中で三人が作る会社の名前が「ドリームトレイン」だからな(笑)

近所の小学校の絵を駅に飾って子の親や親戚縁者が列車に乗る機会を作ったり、町名と同じ名の楽器メーカーとコラボしてバンドコンテストを開催したり、野菜の車内販売を始めたり、まあ、細々した仕掛けをしていくのだが、どれもこれもうまいこと成功していく(笑)
いや、アイディアは良くても、なかなか上手くいかんもんだけどね、実社会では。

多分、このあたりで「話が上手く行き過ぎて現実味がなくて面白くない」と読むのをやめる人はけっこういるんじゃないか?なにせ、問題なのはただひとつ。「山花鉄道」の社長でもある山花町長が再建に協力してくれないことだけなのだ。あとは本当に話がトントン進んでいく(笑)

最終的に、三人が一番実現したかった「アマチュア運転士に実際に路線を走らせるビジネス」がスタートし、町長も「本当は俺だって再建したい」と本音を語ったところで話は大団円。

結局、これといった苦労はなく(若き女社長がセクハラを受けたり、官僚がまともに相手にしてくれなかったりってことはあったけど)三人の夢が実現する。

まあ、上にも書いたように、現実にはどんなに良いアイディアであっても、(多くの場合は相手の決裁権限を持った担当者がアホなせいで)実現が頓挫してしまうことが多い。
でも、そんなひねくれた指摘をせずに、ハッピーエンドを楽しめばいいんじゃない・・・という小説である。

ただ、最後まで広島県が舞台である必然性は感じられなかった(笑)
読み終わってから、「そういえばコレ、広島県が舞台じゃったわ」と思い出したくらいである(^^;。山花鉄道みたいな規模の鉄道、広島にある?福塩線?だ(笑)

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岩国在住。広島で働く超零細IT企業社長のいわゆる社長日記。
何か、酒と食い物のことばかり書いているようで・・・お察しのとおり、肥満体です:-)


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