カメラ: 2016年5月アーカイブ

Yashica-44 は本来 127フィルムという今や入手困難なサイズのフィルムを使うカメラだが、ラッキーなことに「ちょっとした改造」で 135フィルムがパトローネごとセットできるのだ。

あ、今時の人はそもそもカメラのフィルムを見たことないか(^^;

135フィルムというのは、まだフィルムカメラ全盛の時代に一番メジャーだったフィルムなのだ。
金属製の筒(パトローネ)に入っており、30代くらいの人は一度くらいは見たことあるだろう。セットに失敗して泣いたことも一度くらいはあるんじゃないか(笑)
今でも使い捨てカメラ(正しくはレンズ付きフィルムって言うんだっけ?)は観光地などで時々目にすることがあるが、あれに入っているのが正に 135フィルムである。

まあ、その辺の改造の話はまた改めて書くとして、さっそく試しに撮ってみました。
ただし、手元に 4年前に使用期限を迎えた ISO 400 のカラーネガフィルムしかなかったのでそれで。

この時、気をつけないといけないのはカメラ背面の赤窓。

20160528_ura1.JPG

これ、元々 127フィルムを使う時に、最初の1枚目の位置合わせとかで使うものだが、135フィルムでは一切使わないので、黒テープ等で遮光しておくこと。

窓には遮光用シャッターが付いている。ついていない機種もあるが、Yashica-44 には付いている。

20160528_ura2.JPG

が、これ、あくまでフィルムの裏に遮光用裏紙がついている 127フィルムを使用するときのもので、シャッター閉じても実は微妙に光は漏れてる。135フィルムには遮光用裏紙は付いていないので、完全にアウトである。

この写真、(俺はフィルムスキャナーを持ってないので)PCのディスプレイをバックライト代わりに使って iPhone で撮影し、GIMP で「色の階調の反転」をしたもの。

20160528_redphoto.JPG

なので、色が正しく再現されているわけではないが、中央が赤く色づいているのはわかるだろう。
完全に赤窓からの光が漏れている(^^;(実際、窓の形にくっきり赤く染まっているものもあった)

だから、やはり、こんな風にテープ等で(俺は黒いビニールテープを使用)遮光してやらないと駄目。

20160530_uragawa.JPG

いや、実はまだこの状態で撮ったフィルムを現像に出していないので、これでちゃんと撮れているかもわかんないんだけど(^^;;;

このブログを読んでいる 5万8千人の中にはこういう話に興味がある人が 2人くらいいると思うので、また報告します(笑)
リコーマチックの使い方を色々研究する」に書いたように、4×4判二眼レフカメラ Ricohmatic 44 の撮影の仕方は、

    1. フィルムの感度に合わせてシャッタースピードダイヤルをセット。
    2. カメラ上部のメーターを見ながら絞りダイヤルを回す。
    3. メーターの針が真ん中を指したら適正露出。撮影を行う。

という手順。
つまりメーターが動かなきゃ適正露出の出しようが無いというわけ。

20160526_richo5.JPG
メーターなんか頼らずに、天気見て、適当にシャッタースピードと絞り値を調整すりゃいいじゃん・・・とか、カメラのメーターが動かなくても、露出計で測りゃいいじゃん・・・とか、そう言いたい人はいるだろ。

・・・が、絞りダイヤルには具体的な絞り値は書いてないし、一番絞ったところから開放まで無断階にスーッと回るので(ボリュームダイヤルみたい)、実際に選択されている絞り値なんかわからんけんね。

リコーマチックは、カメラマニアじゃない人に「シャッタースピードや絞りを意識させることなく使えるカメラ」がコンセプトの4×4判二眼レフカメラじゃけえね。
「難しいことは考えんでええけえ、右側のダイヤル回して、メーターの針が真ん中指したところで止めんさい」の世界。
だから、メーターが動かないというのは甚だ困った問題なのである。

ちゅうことで、実際に撮って試してみるしかないね。
「この天気の時は、このダイヤルをこの辺まで回せばいいのか」・・・と。

20160526_richo6.JPG
早速フィルムをセット。
使うのは、かわうそ商店オリジナルの127フィルム「ReraChrome100 Color Reversal Film E-6/CR-56」。

初めての 127フィルムの装填。てか、本物の二眼レフにフィルムセットすること自体初めて(^^;

最初はスプールの取り外し方で悩んだ。Yashica-44は側面にあるつまみ(スプールノブ)を引っ張ればポンっと抜けるけど、Ricohmatic 44 はスプール自体をちょっと横に押して動かしてやらないと駄目。これがわかるまでしばし試行錯誤(^^;

とりあえずフィルムはセット出来た。
ただ、何か、巻き上げダイヤルがすげえ重いんだけど、セットの仕方違うんじゃろか?
フィルムセットしたすぐ下の金属の棒の下をフィルム通すと重くなるんじゃけど、ここに通さんとフィルム面がレンズ側のボディにたるみなく接地せんよね?

まあ、これでちょっとやってみる(笑)
先日書いた「リコーマチック(Richomatic 44)」を落札した話の中で「ちょっと触ってみた感じ、Richomatic 44 の方、シャッターは落ちるんだけど、シャッターレバーの動き、これでいいんかいな?動き的に、バネかなんかが欠落してんじゃないかって感じ。」と触れた件。

20160525_richo3.JPG
どういうことかというと、ボディ下部のシャッターレバーを右に引くとシャッターが落ちるんだけど、普通、そこからレバーって左側に自動復帰するよね。
でも、「パシャ!」ってシャッター降りて、でもレバーは右に行ったままなんで、自分で左側に戻してやらないといかんのよ。

いや、Richomatic 44 で、どういう動きをするのが正しいのかわからないので、「これでいいんかいな?」という疑問形になってるんだけど、普通、自動復帰するよなあ・・・と。
だって、これだと、「シャッターボタン押したら、ボタンはそのまま沈んだままなので、指で挟んでボタンを上に引き上げないといけない」ってのと同じじゃん。明らかに不自然やわ。

・・・と思って調べてみたら、これ、レバーが前方に少し曲がってしまってて、レバーが動くための穴の端、つまりボディーに当たってしまってる。そのために擦れて抵抗になって、レバーが自動復帰せんのんやね。

てことで、奥の方にぐいぐい押してたら少しだけ曲がりが治り、シャッターが落ちた後で指を離せば、自然にレバーは元の位置に戻るようになった。

20160526_richo1.JPG
あと、問題点といえば・・・レンズの中にけっこう大きなゴミが入っちゃってることかなあ。

写真でもわかると思う。
上の白い丸はレンズが光を反射しているだけだけど、その左下にちょっと黄色みがかった丸があるのが見えるでしょ?これがレンズの中の塵。ゴミ。
この大きさだと、撮影に影響があるんじゃないかなあ?

まあ、元々、56~57年前のカメラなので、レンズにはそれなりに黴が生えているから、そんなに綺麗な写真を期待しているわけじゃなんだけど、この大きさだと、確実に写真の中に写り込むよなぁ~

なんにせよ、早々に試し撮りをしよう。
別のエントリ-に書いたように、今、俺の手元には Yashica-44 と Ricohmatic 44 という 2種類の 4×4 二眼レフカメラがある。

今回は、そのうちの Ricohmatic 44 の方の話。
理研感光紙株式会社(現 株式会社リコー)が1959~1960年にかけて販売した、4×4判二眼レフカメラ(小型の二眼レフカメラ)だ。

当時の二眼レフにしては、前面全てを覆うプラスチックのカバーが付いていたり、なかなかポップな作りの変わり種。
で、これ、一番「ん?んんん???」と戸惑うのが、シャッタースピードや絞り値の表記がまったくないこと。

20160525_richo1.JPG 20160525_richo2.JPG

被写体にカメラを向けた状態で、左手側面にある黒いダイヤルがシャッタースピード。右手側面にある銀色のダイヤルが絞りだ。
どちらも小さなダイヤルである。使い易いとは言い難いが、まあ、撮影をしながら頻繁に操作をするような場面での利用は想定してないだろうし、実際無いだろう。

で、冒頭に書いたように「シャッタースピードや絞りの具体的な数値の表記」は無い。

代わりに、シャッタースピード調整ダイヤルには「B M 1 2 3」の文字が、絞りダイヤルには下の画像のように、「緑の棒 オレンジの丸 黄緑の丸 赤の丸 黒の棒」が描かれている。

20160525_shibori.jpg

ちなみに絞りダイヤルはカチ、カチっとポジションが決まってなくて、すーっと無断階で回るようになってる。「緑」が一番絞った状態。「黒」が開放。

シャッタースピードのダイヤルの横には ASA の文字があり、フィルム感度を指定するダイヤルかと思えば、実はシャッタースピードだという(^^;;
本体背面にも、「2に合わせたらASA100だよ」みたいな ASA SETTING 表があって謎。どういうことなんだろう?

なかなか日本語の説明が見つからないんだけど、海外の camera pedia というサイトによると、英語なんでよくわかんないけど、この表は「2に合わせたらASA100だよ」ではなく、「ASA100のフィルム使ってるんなら 2に合わせなよ」っていうことみたい。

手順としては、先にシャッタースピードを自分が使っているフィルムの ASA 感度によって決めて、それから絞りダイヤルを回して、本体上部にあるメーターの針が真ん中に来るように調整して写しなってことみたい。

ちょっと歪な(ASA 感度によってシャッタースピードが決まる)シャッタースピード優先撮影機ってことやね(笑)
そういう撮り方をする限り、具体的なシャッタースピードとか絞り値の表記は無用ってことだ。
カメラ初心者向けの「なんも考えなくていいから、まずは ASA 感度見て、黒いダイヤルの数字を合わせな。あとはメーターの針が真ん中に来るように銀色のダイヤル回していけばいいだけだから、別に速度や絞りの数値なんか気にせんでいいでしょ?」って割り切り設計なんやね(笑)

一応、件のサイトによると、「1=1/25 or 1/30秒、2=1/100秒、3=1/200秒」というシャッタースピードになっているらしい。
ちなみに、「B=バルブ撮影(シャッターボタンを押している間シャッター開放)、M=フラッシュシンクロ」のようです。M の場合、フラッシュにシンクロさせるってことは、1 と同じ 1/30くらいでシャッター落ちてるんですかね。目で見た感じは 1/3秒くらい開いてる感じだけど(^^;

まあ、56~57年前のカメラなので、低速シャッターの精度はかなり落ちてると思うけど。(中のグリスとか劣化するからねえ)

あと、絞りを決定するためのメーターもまともに動いているのやら・・・(^^;;;

でも、なんとなく操作はわかってきたので(想像だけど(^^;)、週末に試し撮りしてみるかな!・・・と思ったら、日曜日は雨なのか?(^^;;;
以前から、トイカメラ的なお遊びカメラとして古い二眼レフが欲しいなと思ってた。
きっかけは、「大人の科学」のおまけの二眼レフカメラ(プラスチック製のおもちゃね)だったんだけど(笑)
やっぱ、あの独特の形(撮影に使うレンズとピント調整に使うレンズが別~だから二眼~)で、ピントレバーを操作すると上下のレンズが連動して動く、そのギミック。少年魂を揺さぶられるよねえ~中年男子だけど(笑)

20160525_camera.jpg
で、この週末、運動会の仮装の準備で疲れた身体で久しぶりに「ヤフオク」みてたら、4×4cm(ヨンヨン)判の二眼レフって無茶値崩れしてるのね。
要は、4×4判で使用する127フィルム(いちにななフィルム)というのがすでにメジャーメーカーでは生産されておらず、東欧のメーカーとかが細々と作ってたらしいんだけどそれも数年前に生産終了したらしい(?)。
要はフィルムが手に入らないから、それでカメラが安くなってるということ。

実際には、127フィルムより幅広な120フィルムの両端を切って127フィルムを手作りしたり、そういうのをオリジナル商品として販売しているショップがあったり(と言っても、日本国内に数店だけど)、機種によっては無理やり135フィルムをパトローネのままセットできるものもあったり(一部改造が必要)、まあ、実際に全然撮れないわけではない。
でも、自分でフィルムを手作りするには(両端を切るだけとはいえ)経験が必要だし、ショップで手作り品を買うとやっぱり高いし(120フィルムの倍くらいする)、田舎の写真屋じゃ127フィルムの現像、焼付なんてやってくれなかったりするし(^^;

まあ、一般人は手を出さんから売れないよね~。んで、値段も落ちるよねえ。
可動品でも数千円台というのがザラな世界です。

それに、4×4判カメラって、例えば 6×6判カメラに比べて小さいので、今で言うコンパクトカメラ的な立ち位置にあったというか、要はお手軽に使えるカメラってわけで、50年代後半に一瞬の大ブームがあって、カメラに大して思い入れもないような人たちが買いまくったらしい。
それで、今中古市場に出てるやつもレンズにカビが生えた(まあ、60年近く前のカメラなので、多少なりともカビは生えているが)状態の悪いものが多く、それで値が落ちてるってのもあるみたい。

俺が買った 2台も状態は決してよくない。

あ、そうなんです。タイトルにあるように、2台も落札しちゃったのよ、一気に(^^;

まさか、4×4判二眼レフ市場がこれほど奮ってないとは思わんかったわ(^^;
どちらも、「まあ、試しに入札してみるけど、すぐに高値更新されちゃうだろうな」とか思ってたら、入札したの俺だけ(^^; スタート価格のまま落としちゃったという(^^;

いや、スタート価格なのはいいんだけど、一度に二台きちゃうとねえ・・・さすがに・・・
月 3万円の小遣い制(ビール代や通勤に使う靴代なんかもこの中から払うのだ!!)の俺にはちょっと厳しいものが・・・まあ、今更仕方ないけど(^^;
とりあえずカード決済にしたので、来月までにお金を用立てねば(^^;

ちなみに買ったのは、「ヤシカ YASHICA-44 F3.5 60mm」というメジャーなヤツと、「リコー RICHOMATIC44 F3.5 60mm」というマイナーなやつ。
YASHICA-44の情報はネット上にいっぱいあるんだけど、RICHOMATIC44 の情報少ねえ~(^^; てか、ほとんど無え~(^^; 使い方わからねえ~(^^;

いや、撮影は可能だけど、細々とした不具合はあるかもよ?という前提で買ってるんでクレームつけたりって話じゃないけど、「元々そういう動きなのか?壊れているのか?」っていうのが凄く気になる(^^;

今、ヤフオクに出ている 14,800円の RICHOMATIC44 を検証用に落札しようかと思い始めている俺を誰か止めてください(^^;;;;

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