「串揚げ 花の坊」・・・岩国駅前の古い雑居ビルの 3階にある小さな店だ。大将が一人で切り盛りしている。
飲み仲間との LINE のやり取りの中でこの店の名が出てきて、久しぶりに旨い酒を飲みに訪ねてみたくなった。
この店には、岩国の他の店にはない、プレミアムな酒が置いてある。小さな店だが、通な銘柄ばかりが並んでいて、日本酒ファンにはたまらない店だ。
電車の連絡待ちの時間が 30分ばかりあったので、旨い酒を一杯と、トマトスライスのような簡単なアテをささっとやって帰ろうと思い、俺は岩国駅を出て「花の坊」を訪ねたのである。
・・・が、そんな飲み方はこの店では無理だった(^^;
俺が訪ねた時、客は俺一人だった。カウンターに座り、さて、何を飲もうかなあと壁に貼られた品書きを見ていると、「万願寺甘とうがらし」の文字が目に飛び込んできた。俺の割りと好きなツマミである。
「ああ、肴には万願寺がいいなあ」と言うと、大将が「万願寺は付き出しでお出ししますよ」と言って、そこから万願寺とうがらしの薀蓄が始まったのである。
俺は大将のうんちく話は好きなので「へぇ」とか「ほぉ」とか相槌を打ちながら聞いてたんだけど、これがなかなか止まらない。結局、大将の薀蓄が一段落し、酒を注文出来たのは入店 15~20分後のことであった・・・(^^;
もう、「30分でお暇」はどう考えても無理(^^;
ということで、約 1時間半後の岩徳線に乗ることに決め(だって、この時間帯は 19:30のに乗り遅れると、次は 20:49なのよ(^^;)、腰を落ち着けることになってしまったのである(^^;
この日呑んだ日本酒は、
たかちよ 無調整生原酒 氷点貯蔵おりがらみ本生
奈良萬 純米酒 ひやおろし
豊盃 ※無ラベル一升瓶のため詳細不明
の三品。
「たかちよ」だけが甘口。大将に「甘いのと辛いのどっちが好みですか?」と聞かれ、「甘いの」って答えたら選んでくれた酒。「奈良萬」と「豊盃」は辛口。やっぱ、最近甘い酒が好きになった俺としては、この三品の中では「たかちよ」が一番美味かったなあ。
「奈良萬」「豊盃」も美味かったんだけど、なんか、日に日に俺って辛い酒が苦手になってきてるなあ(^^; 「たかちよ」を呑んだ時のような感激はなかった。
この日呑んだ「たかちよ」はライムの香りがしたが、同じ「たかちよ」の中でも、りんごや桃、パイナップルなどのフルーツ香のするものがあるそうだ。
「今回はこれ(ライム)しか手に入らなかったんですが、他のも手に入れようと思うので、また飲みに来てくださいね」と言われたのだが・・・
実はこの日の飲み代が、途中頼んだ串揚げセットの分も含めて 4,500円弱・・・
酒は一杯(グラス)で 700~900円くらい。串揚げおまかせコース(雪)が 1,350円。てことは、万願寺甘とうがらしの付き出しが 700円くらいか。
「今、普通に買うとこの 2本で 800~900円くらい。うちは生産者から直接買ってるのでもっと安く入るけど」と大将が言っていた万願寺甘とうがらしなので、その 2本をザクザク切って炒めた付き出しならそんなもんか。
そうやって考えると、4,450円で全然おかしくない飲み代だよな。
でも、一人飲みで 4,000円オーバーとか、年に一回くらいしかできんよ、俺(^^;
コメントする