「イントラネットサイトを互換表示で表示する」という謎機能

インターネット上で公開している Web ページのソース一式をダウンロードしたもの(CSS や JavaScript のパスがネットワークパスになっているところとか、ちょこちょことは手直したもの)を、お客さんに検証用に納品したんだけど、「いただいたソースを、ファイルサーバ上に置いて IE で見ると表示が崩れるんですけど・・・」とご指摘が。

Chrome で見ても表示は崩れず、InternetExplorer のみの問題らしい。
ちなみに、InternetExplorer のバージョンは 11。

CSS や JavaScript の中に、charset が UTF-8 なのに実際のファイルは Shift_JIS で書かれているものなどがあったので、それが原因なのかなあとエンコードを正しく変換してみたり、まあ、色々やってみたが状況変わらず。

F12 開発者ツールを立ち上げてみたが、特にエラーらしきものも出ていない。

・・・が、「エミュレーション」タブの中の「ドキュメントモード」を見てみると、インターネット上の Web を参照しているものと、ファイルサーバ上のファイル(Web コンテンツ)を参照しているものとで選択値が違う。

インターネット上の Web ページを参照している時は「Edge(既定)」が選択されている。

20160609_ie1.jpg

しかし、ファイルサーバ上の Web コンテンツを参照している時は「7(既定)」が選択されてるのだ。

20160609_ie2.jpg

つまり、コンテンツがどこにあるかによって、ディフォルトの選択値(「既定」)が違うということである。

ちなみに、ファイルサーバ上ではなく、自分のパソコン上のコンテンツを参照すれば「Edge(既定)」が選択される。

更に調べていると、InternetExplorer の設定メニューで「互換表示設定」を選択すると、「互換表示設定の変更」窓が開くが、この中の「イントラネットサイトを互換表示で表示する」にチェックが入っていると、例えばファイルサーバ上の HTML ファイルをブラウザで参照した時に、「IntenetExplorer 7 互換」状態がディフォルト選択されるというのがわかった。

20160609_ie3.jpg

なんという謎設定!!

ま、実際のところ「古い IE でないと動かない社内システムを新しい IE でも見れるように」搭載した機能なのは明らかだけど(笑)
笑うわ、ホンマ(笑)
ディフォルトでこの項目にチェックが付いているのも「リテラシーの低いユーザが自分で設定をしなくてもいいように」「システム部門の人間の手間をとらせないように」ということなんだろうけど、なんと愚かな(^^;
こんな機能を「ありがたい」と思うような「情報システム部門の人間」は、速攻辞職届を書くべきですよ。向いてないわ、あんたに Web システムの運用は。

しかも、この謎機能。ファイルサーバ上の HTML ファイルを直接ダブルクリックして閲覧する場合も「イントラネットサイト」扱いのようだ。
普通、「ファイルサーバ」は「イントラネットサイト」とは言わんやろ(笑)

というわけで、Microsoft と「リテラシー無い情報部門」の企みに翻弄されたけだるい午後であった・・・

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このページは、shinodaが2016年6月 9日 15:52に書いたブログ記事です。

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