先週、ちょっと仕事の時間が空いたので、袋町の旧日本銀行広島支店で開催されている「Hiroshima Art Document 2010」(8/31まで開催)に行ってみた。
現代芸術にももちろん興味はあるのだが、それ以上に旧日本銀行広島支店の内部が好きなのよねえ。特に地下の金庫室が。あの金庫扉、すげえ(笑)
ということで、ここでは現代美術関連の催しが時々開かれるが、金庫室見に出かけていくことが多い。(笑)
ま、その話はおいといて、今回の美術展の感想など。
面白かったのは、Delphine Reist の「マッサージ サロン」かな。
床一面に置かれたハンディマッサージ機へ、順番に、時には同時に電源が入り、他に何もない地下室にマッサージ機が振動する音が響く。
音楽のようにも、ノイズのようにも聞こえる音、振動して床の上を移動していくマッサージ機、それらを眺めていると面白くて時間を忘れる。
作者が何を言いたいのかはまったくわからんけど。(笑)
いや、まあ、それでいいのだ。現代美術もそうだし、古典的な絵画や彫刻だってそうだ。自分が感じたままに楽しめば良いのが美術・芸術であって、そこで「あいつはわかってない」なんて言い出す作者、あるいは美術関係者は阿呆であり敗北者だ。
それは相手に真の言葉を伝える表現を出来なかった作者の力不足であり、「いや、やつらが低俗なのだ」と思うのなら、「わかってくれる人」にだけ作品を見てもらえる環境を作ればいいだけであって、それが出来ないのは作者とその周りにいる関係者の敗北に他ならない。
「マッサージ サロン」は面白かった!・・・これで良いのだ。
まあ、本当を言うと、作品を見ながらアレコレ作者の言いたかったことを推理するのも楽しみ方の一つなんだけどね。でも、それを作者側から強制してはいけません・・・つーこと。
んで、作品の話にもどるけど、宮本博史の「you-me」も面白かったね。
祖父の遺品や、どこかで拾ってきたゴミのような「破片」を並べて展示しているだけの作品だが、作品の一部を真空パックして持って帰ることが出来る。
こういう作品には、積極的に来場者も参加しよう。
メッセージを見た来場者がどんな反応をするかを含めて「作品」なのである。
実際、この作品も「棚の上から来場者の動きを録画する」カメラがまわっていた。
俺は、並んでいる「ゴミ」の中から、鍵をひとつ真空パックにして持って帰った。(笑)
まあ、いざ家に持って帰ると邪魔になっちゃうんだけど(^^;
吉村芳生の「瞬間と永遠」は以前、広島市現代美術館の企画展「一人快芸術」で見たことあるな。
この精密な作業にただただ感嘆。
興味のある人は、8/31までやってるので是非お足運びを。
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