角島キャンプの帰りに山口市に立ち寄り、山口県立美術館で「ランス美術館展」を観た。
フランス北部にあるランス市(あのノートルダム大聖堂があるところだ)で1913年に開館したランス美術館の所蔵品展である。
副題に「華麗なるフランス絵画 絢爛たるバロックから麗しのフジタまで」とあるように、16世紀末から20世紀中頃にかけての、バロックからレオナール・フジタ(藤田嗣治)の近代洋画まで幅広い所蔵品が展示されている。
写実主義のミレー、印象派のピサロ、それにポスト印象派のゴーギャンの作品まで楽しめる。
特に、後半のレオナール・フジタ特別コレクション展は圧巻で、藤田ファンならぜひ観て置かないとあかんやろうという内容。
・・・が、俺的には「まあまあかな」くらいの感じであった。
いや、単純に俺が「バロックならバロック(と、せいぜい新古典主義)、印象派なら印象派の作品だけの展覧会が好き」なのと、そんなに藤田の絵が好きなわけではないので、後半の「まるで藤田嗣治作品展」は(絵がでかい分だけ迫力はあるんだけど。線に力があるのもわかるし)少々退屈だった・・・というのが理由だけど。
でも、行けるのならこの展覧会、観ておいた方がいいよ。
宣伝でつかわれている「マラーの死」や「期待はずれ」はやっぱり迫力があって、良い目の保養になった。
その「期待はずれ」もそうなんだけど、例えば「マクシミリアン・スタンバ、サンシノ侯爵3世、9歳」という作品なんか、1630年頃に描かれた絵画だけど、表情なんかが「今時のちょっとおしゃれなイラストレーターが描く顔」みたいで、当時は随分ポップな感じに受け止められたんじゃないかと。なんか面白い。
それと、今回の展示で一番記憶に残ったのは「ダヴィデ」という作品を描いたクロード・ヴィニョンだ。
この人、「2回の結婚で 34人の子供ができて、その内の 3人が父と同じ画家になった」んだって。
・・・って、2回の結婚で 34人の子供っておかしいやろ?これ、2回の結婚なんかどうでもいいくらい外で子供作っとるやろ?(^^;
ま、こういう楽しい発見もあるので、ぜひ「ランス美術館展」へ(笑)
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