1/4 午後から「ひろしま美術館」に「岸田劉生展 Kishida Eyusei -写実から、写意へ-」を観に行った。
美術の教科書等で見たことがあるだろう。そう、あの「麗子像」の作者である。
妙に四角い顔をした、あの可愛いよりも怖さが先に立つ(笑)「麗子像」である。
麗子は岸田劉生の実の娘である。劉生は随分と可愛がっていたようだ。写真が何枚も残されているが、「麗子像」のイメージとは違って可愛らしい顔をしている。
しかし、あの「麗子像」は飾られていなかった。
「麗子像」と呼ばれる絵は何枚も存在しており、あの有名な絵はその中のひとつ「童女図/麗子立像」である。そして、それと同じくらい迫力があるのがウッドワン美術館が所蔵する「毛糸肩掛せる麗子肖像」である。
パンフレットにもこの絵が載っていたので、すっかり展示されていると誤解していたが、実は「毛糸肩掛せる麗子肖像」は 11/9~12/8 の一ヶ月間だけ展示されていた「特別出品」作品だったようである。
ちなみに、展覧会そのものは 1/13 まである。12/9以降の約一ヶ月はあの麗子像のない「物足りない一ヶ月」であり、まさにその「物足りない一ヶ月」に俺は訪れてしまったようだ・・・残念。
まだ麗子が子供のときに劉生は亡くなるが、その前に 16歳になった麗子を想像して描いた 2枚の「麗子像」が残されており展示されていたが、あの「毛糸肩掛せる麗子肖像」の迫力はなかった。
そもそも、俺は岸田劉生の油絵は今ひとつだと思う。
劉生の絵は、掛け軸などに描かれている滑稽な日本画が味があって良い。
いや、ほんと、物足りないのでついでに常設展示のマティスの「赤い室内の緑衣の女」を始め、ピカソやシャガールの絵で眼の保養をして帰ったのであった。
「ひろしま美術館」の常設展示は素晴らしい。
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