「浮世絵師 歌川国芳展」は観る価値あり!

なんだかんだ言うても、日本の「漫画」が世界最高の「絵によるエンターテイメント」であることは事実でしょう。
「いや、俺はアメコミのほうが・・・」とか色々な嗜好の人はいるでしょうが、それはあなたがアメコミが好きというだけの話であって、客観的に見て日本の漫画の表現手法の方がワクワク感をより与えてくれる「エンターテイメントとして上」なのは確かで、アメコミですら最近は日本の漫画の表現手法を取り入れつつあることがその証でしょう。

「日本の漫画より○○の方が」なんてシレッと言う人って、なんか、「自国のものを自慢するのはダサい」とか「人とは違ったものを良いと感じる俺のセンス素敵」とか思ってない?それこそダサいわ(笑)
ま、それがあなたのアイデンティティなのだろうけど。

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ということで、「日本の漫画は最高」なんですけど、その祖と言えるのが浮世絵。その中でも、正真正銘の漫画家の元祖が「歌川国芳」じゃないかなあ。
広島県立美術館で開催されている「浮世絵師 歌川国芳展」を観てもらえば、俺が言うてること、少しわかってもらえるかと。

そんなに浮世絵好きじゃなくても、漫画好きなら楽しめる、そんな展覧会よ。
実際、俺も浮世絵には大して興味はなかったんだけど、漫画好きとして楽しめた展覧会だったわ。

特に表情のディフォルメ感がいいね、歌川国芳の絵は。
なんか、浮世絵って表情に乏しくね?国芳の書く人物は、どれもこれも表情豊か。
例えば最近の漫画家だと、山田芳裕や王欣太辺りのディフォルメされた表情の描き方に似た、まさに漫画の世界。

あ、そうだな。俺が一番国芳の作品で好きなのは「通俗水滸伝豪傑百八人」とか「本朝水滸伝豪傑八百人」とかの武者絵なんだけど、これがもう凄いの。一人ひとりの顔つきなんかも全部書き分けられてて、全部が個性的なの。これって、山田芳裕が「へうげもの」で描く戦国時代の武将や、王欣太が「蒼天航路」や「達人伝」で描いた中国の英雄たちそのものやん!

その他にも、魍魎・化物の類も今の漫画に出てきても不自然さの無いものが多いし。

いや、ほんと、漫画好きなら絶対観ておくべき展覧会だと思うわ。

10/18 までやってます。

<付記>
俺は展覧会を観たあとは、それがよっぽどのハズレでなければ画集(図録)を買って帰るんだけど、なんと、この日の俺の財布には 2千円しか入っていなかった。50歳の男の財布に 2千円である・・・
おかげで 2,800円のお買い得価格の図録が買えず・・・最後の最後に悲しい一日となった・・・

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このページは、shinodaが2015年10月 3日 13:03に書いたブログ記事です。

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