2022/12/12を期限として、「高森みどり中学校の存続を求める会」は会長名で山口県教育委員会・繁吉健志教育長宛に公開質問状を提出しました。
期限より一日遅れで回答をもらいました。
・・・が、内容は今までの地域説明会などでの説明と同じく「具体的な数字などはまったく示さない」ぼんやりしたものでした。また、教育長宛の質問でしたが、回答は高校教育課の課長名でいただきました。下々の者に教育長自ら答えることは出来ぬ!ということなんですかね?
公開質問状として提出しておりますので、ここに質問と並べて回答を公開します。
1.第3期県立高校将来構想に中高一貫教育推進とありますが、高森みどり中学校の募集停止は推進に反するものと考えます。なぜ高森みどり中学校を残し推進するという判断ができなかったのか、理由をお聞かせください。
中学校段階の学校教育は、市町教育委員会が担うことが基本であると考えています。こうした中、中高一貫教育は、県立高校の特色づくりとして推進しているものであり、岩国高校に設置を予定している併設型中学校については、2学級程度の入学定員を見込んでおり、今後の児童減少を踏まえると岩国市で2校分の定員の維持は困難であると考えています。
2.第3期県立高校将来構想では、県立中学校についての検討はほとんど行われていません。近隣の市立小中学校とのかかわり方など、検討すべきことは多く、もっと時間をかけて調査・検討する必要があるのは明白です。なぜ不十分な検討内容で高森みどり中学校の募集停止を急がれるのか、その理由をお聞かせください。
少子化が進行する中、本県においては、現在の小学校5年生以下の学年で、急激に児童数が減少することが見込まれています。このため、各市町においては、小学校の統廃合や小中一貫教育の導入など、対応が始まっています。県教委としては、こうした状況も踏まえ、新しい時代に対応した学校づくりを積極的に進める必要があると考えています。
3.高森みどり中学校の募集停止が素案に載るまでに、どの時点で県行政・立法・司法等誰がどのような議論を行われ記載に至ったのか、経緯を時系列に沿って具体的にご説明願います。
「第3期県立高校将来構想」の策定にあたり、昨年度、県立高校将来構想検討協議会を設置し、その中で中高一貫教育校の設置を含めた県立学校の方向性について協議を行いました。「県立高校再編整備計画前期実施計画」(素案)の内容については、県教委において、児童・生徒や保護者のニーズに対応した特色ある学校づくりについて検討した上で、本年の9月定例県議会文教警察委員会においてお示しし、御協議いただいたところです。
4.岩国高校に併設中学校を新設することは、地域の児童・生徒・保護者のニーズに応えたものであると地域説明会にて説明を受けましたが、具体的にどのような調査をされ、その結果をもとにどのような協議をされたのか説明願います。
本県では、かねてから小学校卒業時点や中学校卒業時点における子どもたちの県外流出を課題として捉えており、令和元年に教育庁、知事部局職員をメンバーとするワーキング・グループを立ち上げ、県外流出の実態調査を行ったところです。そうした県外に進学する生徒の実態などを踏まえながら、民間シンクタンクによるアンケート結果などの客観的な分析をもとに、県立高校将来構想検討協議会等において、児童・生徒や保護者のニーズに対応した特色ある学校づくりの推進について協議したところです。
5.上記の調査において高森みどり中学校を募集停止にすべきという児童・生徒・保護者からの意見があったのであれば、その内容をお聞かせください。
4の調査やアンケートにおいては、お示しのような御意見はありません。
6.義務教育を主に所管するのは県下各市町村教育委員会が担っておられます。岩国市においては積極的に小中一貫教育に取り組まれています。山口県教育委員会は岩国市教育委員会と県立高校再編整備計画(素案)における県立中学校の新設及び募集停止等に係る事前協議はどのように行われたのでしょうか。経緯を時系列に沿ってお聞かせください。
岩国市教育委員会には、これまで県立高校将来構想の考え方や再編整備の方向性などについて説明してきました。
7.高森みどり中学校の募集停止は、山口県が推進する地域連携教育と相反するものと思われますが、その事についてどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。
子どもたちに、より質の高い教育を提供するという観点からは、再編整備と地域連携教育の方向性は同じであると考えています。
8.募集停止や再編に関して、コミュニティスクールや地域教育ネットを活用し、内容の周知や意見の収集、協議等を行われない理由をお聞かせください。
学校の再編整備については、地域説明会やパブリック・コメント等を通じて、県民の意見を広く聞きながら進めています。また、学校運営協議会の役割には、学校の日々の運営とそのために必要な支援等についての協議がありますが、学校の再編整備についての協議は含まれていないと考えています。
9.山口県教育委員会として、募集停止を発表した学校関係者・生徒・保護者に対して、具体的な説明を何故行われないのでしょうか。理由をお聞かせください。
「県立高校再編整備計画前期実施計画」(素案)については、学校関係者や地域の方等へ、地域説明会を通じて具体的に説明したところです。また、生徒や教職員には、校長から説明したところであり、保護者には、学校から文書により周知しました。
10.突然の募集停止の発表で、生徒たちに不安や戸惑いが広がっています。唐突で性急な進め方をすればそのような事態となることは想定できたと思いますが、教育者として生徒たちへの配慮をされなかった理由をお聞かせください。
県教委では、学校と連携し、生徒への配慮に努めています。
11.今後、高森みどり中学校の生徒たちに対して、どのような心のケアが必要か、また、具体的にどのようにケアを実施していくべきか、山口県教育委員会としてどうお考えでしょうか。具体的にご説明願います。
今後も、学校と連携し、生徒が入学してよかった、卒業してよかったと思えるような学校生活が送れるよう、しっかり支援していきます。
12.旧岩国市と一定の距離のある玖西盆地で高森みどり中学校募集停止により、経済活動、地域の人の流れなど、どの様な街作りを想定しておられるか、地域活性化との相関について県行政立法としてのお考えをお聞かせください。
地域の活性化は、重要な課題であると認識していますが、県教委としては、今後の急激な生徒減少を踏まえると、新しい時代に対応した学校づくりを今、積極的に進めなければ、これからの社会を担う人材の育成は困難になるとの強い危機感をもって、子どもたちのことを最優先に考え、県立学校の再編整備を進めることとしています。
そして、最後につけていた
最後に、計3回行われた地域説明会において明確な説明を頂けないまま公開質問状を提出する運びになりました。在校する子供たち・地域に納得のいく説明が出来ないのであれば、県立高校再編整備計画 前期実施計画(素案)における高森みどり中学校の募集停止については一旦白紙として、岩国市教育委員会及び地元関係団体との協議の上、改めて方向性を検討すべきだと考えますが如何でしょうか。繁吉教育庁様のお考えをお答えください。
という質問については無視でした。まあ、回答が高校教育課長からの回答ですしね。
まったく、県民を馬鹿にしているというか・・・元々、以前の教育長と比べると本当に人前に出て自らの言葉で説明をすることのない教育長だそうですね。
この回答に対する「存続を求める会」会長としての感想、反論などは、また追々。
<追記>
3、4、5の質問及び回答の記述に一部ズレがありましたので修正しました(2022/12/19)
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