狩猟: 2017年9月アーカイブ

弟が氷室岳に置いている箱罠に子猪が二頭入ってるで・・・と近所のおじさんが教えてくれたので、稲刈りで忙しい弟の代わりに、親父を連れて捕獲に行った。

まあ、動物愛護な方には不快だと思うのでこの先は読まない方がいいと思うが、捕獲と言っても生きたまま捕まえて帰るわけではない。
その場で殺して、山の中に埋めるなどして処理するのだ。「害獣駆除」である。

今年はあまりに猪が増えてしまったため、山口県では予算を取って「緊急捕獲事業」を行っている。いつもの駆除報酬にプラスして、成獣なら 8千円。幼獣なら 1千円が支給される。
それだけ人間の脅威になっているということだ。

20170910_inoshishi.JPG「子供の猪」と聞いていたが、一頭は既に身体の線が消えており「成獣」だった。もう一頭はまだウリ坊。つまり「幼獣」である。

はっきり言って、俺ら猟師だって平気で猪を殺せるわけではない。
銃で撃つのはまだ良いが、檻の中の猪を槍で刺して殺すのは気分なんか良いわけがない。嬉々として「止めさし」出来る人は猟師としては尊敬するが、人間としては何か怖い(笑)

特に今回、ウリ坊の方は俺が一発で心臓を刺してほぼ即死させたが、もう一頭については四、五回刺したが上手いこと心臓を突けず、なかなかトドメがさせなかった。
「もう死んでくれよ」と言いたくなる。最終的に首にロープをかけて絞め殺した。猪も苦しんだし、俺らも相当いやな思いをしつつの「駆除」だった。

いや「じゃあ、なんで殺すのか!?」という幼稚な意見はやめて欲しい。
だったらあんたが一晩中、このあたりの田んぼをチェックしてまわれや・・・である。猪による農業被害は現実に起きていて、ほっておくと、それは百姓が生きていけるかどうかというほどの被害になる。

現実として「共存」など出来ていないのだ。あなたが害獣駆除を責めたいのであれば、あなたが「共存」出来る方法を確立するか、上に書いたようにあなたが見回りなどして被害を抑えないといけない。それが出来ずに「かわいそう」とか「人間のエゴ」とか幼稚なことを言って「私って素晴らしい」なんて思ってる限り、お前は糞だ。猪の糞以下の人間だ。

殺した猪二頭はうちの山に埋める。
しかし、すぐに掘り返され、他の鳥獣の餌になるだろう。
こうして「この二頭が将来起こすはずだった農業被害」は防がれ、俺は今夜、窒息死する猪が最後に痙攣した時の、ロープから伝わってきた感触を思い出しつつ、まずい酒を飲むのである。

あ、そういえば今夜は親父のところで弟夫婦や妹夫婦と BBQ だ。チーズクラッカー作ろう。

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