週末の晩飯は、自転車を横川駅裏の駐輪場まで取りにいった帰りに近くの「しんちゃん」にて。ラーメン屋です。
いやあ、しかし、横川駅裏でラーメンというと、若い頃の嫌な思い出が・・・
今から20数年前、横川駅裏にあった中国人夫婦(?)がやってたラーメン屋なんだけど、何か変な漢方薬みたいな味がするスープに、切断面が玉虫色にギラギラ光るチャーシュー、そして厨房での中国語による夫婦喧嘩(?)の声と、ああ、これが「最悪の店」ということなのか・・・と理解することが出来た激不味ラーメン屋だった。
長い人生、これより不味いラーメンも食ったことあるんだけど、でも「俺の人生・糞不味ラーメン選手権」があったら絶対三位以内には入るだろうという激不味ラーメンであった。そんな横川駅裏ラーメンの思い出・・・
あ、「しんちゃん」とは全然関係ない店だけど(^^;
これ、多分、俺の中ではけっこうなトラウマになってて、横川駅裏周辺では自然とラーメン屋を避けていたのだ。でも、この間ガード下の「紅蘭」でチャーシュー麺を食べて、そんな俺のトラウマも氷解し始めていたのだろうか・・・
・・・が、やはり俺にとって横川駅裏ラーメンはアレのアレであった(^^;
「しんちゃん」は改装したばかりなのだろう、店構えもきれいで、ちょっとおしゃれな感じもしちゃったりして、これはやる気にあふれた若い店主が美味いラーメンを提供している現在売り出し中の店ではないか・・・と期待したのだが、入ってみると老夫婦で営業されている昔ながらのラーメン屋であった。
店内も改装されたばかりなのだろうがきれいだ。明るい良い雰囲気の店である。しかし、鍋に入ったチャーシューが座敷の上り口にでーんと置いてあるあたりに、年寄りならではの無神経さが見えてちょっとがっかりだ。
年寄りや田舎者にはすげえ誤解している人がいるけど、今どきの消費者は「本物の飾り気の無さ」や「本物の田舎ならではの不便さ」はノーサンキューなのである。
演出された「家庭らしさ」を楽しむわけで、実際に客席の側に調理中のチャーシューの入った大鍋がどーんとおかれているような「素の飾り気の無さ」を出されると「え?」と思うだけなのである。
こういうの、昔からの常連はなんとも思わないってか、その家庭っぽさを喜ぶのかもしれないが、俺のような一見客は「はぁ?ちゃんと厨房にしまっとけよ」って思うだけだ。
まあ、顔には出さなかったけどそんながっかり感を覚えつつ、それでも腹の減っていた俺は「もやし炒め」700円とキリンビールの大瓶 500円を注文。
もやし炒めは熱々だということもあり意外に美味しかった。ただ、オイスターソース(?)の味ばかりで、かなりシンプルな味付けだったが。
それから、「にんにくそば」550円を注文。
この店、ラーメンは 500円と安い。やっぱ、古くからのじいさん、ばあさんの常連向けの店なんだろうな。だいたい出てくるラーメンの味は想像できるな・・・と思ってたら、本当に想像通りのラーメンが出てきたので笑った。
広島や岩国方面のスーパーで売ってる醤油ラーメンのパック、まさにあの味である。
昔ながらのラーメンの味ってやつだ。チャーシューも店で作ってるはずなのに(上の方で書いたように、作ったばかりのチャーシューの鍋があったんで)、まったくあのパックに入っているチャーシューと同じ味である(笑)
そして、麺は柔らかい。湯切り不足なのか表面はヌルヌルである。でも、年寄りにはこういう麺がいいんだろうな。表面のヌルヌルも、古くからの客に言わせれば「つるつる」なのかもしれない。
救いは、スープに浮かぶニンニクが美味かったことである。
多分、醤油に漬け込んだものだろう。ニンニクと醤油の混ざり合った香りはなかなか食欲を増進させてくれた。だからしっかりラーメンも完食できた。しっかりスープまで飲み干しました(笑)心のなかで文句を言いつつも。
まあ、ホント、典型的な「老夫婦が営む」ラーメン屋の味でした。麺柔らかく、味に個性無しの。
決して不味いわけではないんだけど、俺はわざわざまた食べに行くことはないだろうなあ・・・
横川駅裏ラーメン、リベンジならず・・・(^^;