お店: 2022年11月アーカイブ

初めて博多で呑んだ夜。

20221105_shizakura1.jpg
せっかくなので九州北部の日本酒が飲みたいなあと思って天神の街を歩き回ったのだが、なかなか良い店がない。
もう、焼酎ひっかけて帰るか・・・と思っていたとき、親不幸通りを少し入ったところで、やっと良さげな店を見つけた。

店の前に沢山の日本酒の空壜が並べられ、「おすすめ日本酒」という黒板が立っている。そこに書かれている日本酒だけで 18種。これは良い日本酒に出会えそうな店だ。

「紫さくら」

古民家(あとで聞いたところ、築100年以上経っているそうだ)を改装した佇まいも良い。それでいて、「SHIZAKURA」とローマ字で書かれた看板が堅苦しさを和らげている。これなら一人で入っても大丈夫そうだ(笑)

入ったとたんに「うちは一見さんはお断りしとるんどすえ、どすえ、そうどすえ」とか言われたらいやだからな。いや、ここは京都じゃないけど。

この佇まいから予測できないのだが、店主はヒップホップ系ファッションに身を包んだお兄ちゃんである(笑)
完全に「美味い日本酒を飲ませる小料理屋」な雰囲気ゼロである。「ここに来たらガンジャがあるって聞いたんだけど」って声をかけたら、じっと俺を値踏みするように見つめたあと、「奥へどうぞ」って隠し部屋に連れて行ってくれるような、そんな感じ(笑)

店員のお兄ちゃんもやっぱりヒップホップ系だ。でも、二人ともフレンドリーかつ丁寧な口調で接してくれて居心地が良い。

よくこのブログでも言ってるんだけど、俺、馴れ馴れしくタメ口で話しかけてくる田舎のドライブインのおばさんみたいなのが本当に嫌いなのよ。それはちゃんとした接客が出来てないだけで、フレンドリーとはちゃうぞ!といつも思う。

そして、こんなお兄ちゃん(偏見!!すんません(^^;)なのに、出てくる料理のなんと繊細なこと!

見た目もきれいだし、へんな雑味も入り込まず純粋な素材の味がそのまま生かされている。

そうした料理を楽しみながら、日本酒は「大賀(おおが) 純米吟醸60」(大賀酒造:福岡県筑紫野市)と「繁桝(しげます) 大吟醸」(高橋商店:福岡県八女市)の二種をいただいた。

20221105_shizakura2.jpg
どちらも古い歴史を持った酒造所だ。大賀酒造は延宝元年(1673年)、高橋商店は享保二年(1717年)の創業。どちらも300年以上の歴史がある。

味は・・・すまん、すまん。いつものことながら「美味かった」という記憶しかない。
どちらも料理によく合っていて、食中酒として料理を引き立ててくれた印象。

いいのだ。細かい記憶が失われようとも、このとき「美味い」と思ったのならそれは幸せだったということで、それでいいのだ(別のエントリーでも同じこと書いたな(^^;)

いやぁ、本当に飛び込みで入った店で、しっかり福岡の夜を楽しむことができた。
人生初めての博多での一杯が「紫さくら」でよかったと思った。

・・・といいつつ、他にも博多の店を色々経験してみたかったので、30分ほどで店を出た。出口まで見送ってくれる心遣い。ヒップホップ系ファッションの若者が!(偏見!(^^;)

ところで、「紫さくら」なのにローマ字の看板は「SHIZAKURA」。どっちの読みが正しいのか・・・(^^;

なにせ福岡で飲むのが初めてで、しかも、どこか遠出をするときも、一切その訪問先のことを事前に調べたりすることのない俺は全然知らなかったのだが、博多の屋台といえば中洲が有名なんだけど、実は天神の街も屋台だらけなのね。

20221105_yatai3.jpg18時ちょうど。すでに17時から一軒目の店で日本酒二杯を飲んでほろ酔い気分の俺は、二軒目の店を探して天神の街をふらふらと歩き回っていたのだが、目の前に飛び込んできた屋台に惹かれ、口開けの客として木製の長椅子に腰を下ろしたのであった。

その屋台の屋号は「かごっま屋台 酔っきー」。
「かごっま」とは「鹿児島」のことである。福岡で鹿児島料理の屋台かぁ・・・と思わないでもなかったが、それは屋台の「中の人」も同じようで、看板の「かごっま屋台」の下に小さく「博多で」と書かれていた(笑)

20221105_yatai2.jpgとりあえず知ってる芋焼酎の「佐藤・黒」のロックと、アテに「明太子の天ぷら」を。
明太子の天ぷらは福岡名物。鹿児島関係ねぇ~(笑)
まあ、明太子大好きなんで良いけど(笑)

「佐藤」をやりながら明太子とお通しの枝豆を突いていると、あっというまに八割方席は埋まった。
裏のありそうな初老のアベック、男一人、女二人の中年グループ。この三人グループは常連のようだ。

俺はお湯割りの焼酎と、今度はちゃんと鹿児島名物の「アゴ肉焼き」を頼む。アゴ肉とは、頬やコメカミなどの希少な黒豚の顔周りの赤肉のことである。これをキャベツやもやしと一緒に炒めたものだ。焼酎は「かいもしょちゅ」で(「佐藤」よりもほわっとした優しい味わい)。

やっと鹿児島っぽくなってまいりました(笑)

20221105_yatai1.jpgアゴ肉は少し噛みごたえがあるが、噛むたびに旨味がにじみ出る。味付けは少し薄味か。

そうしているうちに更に二人の客が。独身生活を楽しむ三十代女子の友達二人組・・・といったところ。これでほぼほぼ席は埋まってしまった。しかも、後方から席が空くのを待っている新規客の視線を感じる(笑)

ああ・・・飲みづらい(笑)。ということで、これにて終了。20分の滞在だったが博多の屋台の雰囲気を楽しめた。

この後、街をぶらつきながら沢山の屋台を見たが、ほとんどがぎゅうぎゅうに席は埋まっていた。コロナもへったくれもないな(笑)。まあ、ウィズコロナの時代だからな(笑)

このアーカイブについて

このページには、2022年11月以降に書かれたブログ記事のうちお店カテゴリに属しているものが含まれています。

前のアーカイブはお店: 2022年10月です。

次のアーカイブはお店: 2022年12月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。


2022年12月: 月別アーカイブ

月別 アーカイブ

電気ウナギ的○○ mobile ver.

携帯版「電気ウナギ的○○」はこちら